1 BCPとは何か──国の最新定義
BCP(Business Continuity Plan/事業継続計画)は、災害・事故・サイバー攻撃などの緊急事態においても 「重要業務を中断させない/短時間で再開させる」 ための総合的な仕組みです。 令和5年改定の内閣府『事業継続ガイドライン』では、従来の自然災害偏重から「感染症・サイバーリスクを含む包括的レジリエンス」へと位置づけが拡張されました。1.1 目的の3本柱
- ① 人命の安全確保(従業員・来訪者)
- ② 社会的責務の履行(顧客・取引先への供給継続)
- ③ 企業価値の保全(株主・地域社会の信頼維持)
1.2 法令・行政動向
ISO 22301やサイバーセキュリティ基本法との接続が強調され、BCPは 単独施策ではなく統合リスクマネジメント の一部として位置づけられています。
2 リスク3分類で考える脅威全体像
BCPは網羅的リスク評価が出発点です。ここでは頻度と影響度の両面から 自然災害・サイバー攻撃・感染症 の3類型に整理します。| リスク | 年間発生確率 | 平均被害額※ | 主要法的根拠 |
|---|---|---|---|
| 自然災害(地震・台風) | 20〜30% (震度5弱以上) | 4.2億円 | 災害対策基本法 |
| サイバー攻撃(ランサム) | 45% | 2.8億円 | サイバーセキュリティ基本法 |
| 感染症流行 | 10% (全社休業相当) | 1.6億円 | 厚労省感染症法 |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
「頻度×被害額=優先度」の視点で3大リスクを提示すると、投資配分の根拠が明確になります。
3 BCP策定5ステップとRTO/RPO
BCP策定は「現状分析→目標設定→対策設計→実装→訓練」の5段階で進みます。各段階で RTO と RPO を定義することが、IT施策と投資額を最適化する鍵となります。
3.1 RTO/RPOのベンチマーク
| 業種 | 基幹系RTO | 情報系RTO | 共通RPO |
|---|---|---|---|
| 製造 | 4時間 | 24時間 | 30分 |
| 金融 | 1時間 | 4時間 | 即時 |
| 医療 | 30分 | 4時間 | 15分 |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
ベンチマークを示すことで、「自社の目標が甘い/厳しすぎる」 といった議論を定量的に行えます。
4 経営層に3分で説明する要点
技術担当者が取締役会や経営会議で可及的速やかに意思決定を引き出すには、①投資対効果 ②法的リスク ③レピュテーションの3軸で要点をまとめることが有効です。
| 項目 | 要点 | 推奨ボリューム |
|---|---|---|
| 事業影響 | 年商10%相当の逸失を最長72時間で回避 | 50字 |
| 法規制 | 内閣府ガイドライン準拠/ISO22301取得可 | 40字 |
| 費用概算 | 年商0.1%以内(人件費含む)を上限 | 30字 |
| 投資回収 | 保険料5〜10%削減+受注機会維持 | 40字 |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
「逸失利益と保険料低減」を金額で示し、かつガイドライン準拠を明記すると、経営層は リスク&リターン を即時把握できます。
5 ケーススタディ:3社の教訓
実際に行政公表資料に基づき、BCPの有無が明暗を分けた事例を3件取り上げます。
| 事例 | 業種 | インシデント | BCP有無 | 復旧時間 | 売上影響 |
|---|---|---|---|---|---|
| A社 | 製造 | 地震(震度6) | あり | 6時間 | -1.2% |
| B社 | 医療 | ランサム攻撃 | なし | 4日 | -12.5% |
| C社 | 物流 | 集中豪雨 | あり | 8時間 | -2.0% |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
成功企業は「代替拠点×遠隔バックアップ×訓練」を組み合わせ、復旧時間を劇的に短縮しています。
6 当研究所のBCPサービス全体像
情報工学研究所では 診断・設計・実装・訓練・運用 の5フェーズをワンストップで支援します。
| フェーズ | 主要タスク | 納品物 |
|---|---|---|
| 診断 | リスクヒアリング/現地調査 | ギャップ分析レポート |
| 設計 | BCP基本方針策定 | BCP文書草案 |
| 実装 | バックアップ・DR環境構築 | 運用手順書 |
| 訓練 | 図上訓練・実地訓練 | 訓練評価報告書 |
| 運用 | 監視・改善提案 | 四半期レポート |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
「ワンストップ×成果物保証」を示すことで、部門間の役割分担不安を払拭できます。
7 導入フローと費用モデル
導入は6ステップ・最短3か月で完了します。各工程で社内負荷を最小化し、費用は「初期コンサル+月額サブスク」の二層構造で可視化します。
| 週 | ステップ | 主担当 | 成果物 |
|---|---|---|---|
| 1 | キックオフ/範囲確定 | 情報工学研究所 | プロジェクト計画書 |
| 2–4 | 現状診断 | 貴社IT+弊社 | ギャップ分析レポート |
| 5–6 | 方針設計 | 共同 | BCP基本方針(草案) |
| 7–9 | 対策実装 | 弊社 | DR環境/手順書 |
| 10 | 図上訓練 | 共同 | 演習結果 |
| 11–12 | 改善反映・稼働 | 弊社 | 正式BCP文書 |
※費用は企業規模・対象システム数により変動。詳細は個別見積り。
お客様社内でのご説明・コンセンサス
工程を週次で示すことで、「いつ誰が何をするか」が明確になり、部門合意が得やすくなります。
8 訓練と改善サイクル
BCPは年次訓練×四半期レビューで成熟度を高めます。内閣府ガイドラインは「最低年1回の総合演習」を推奨しています。
8.1 演習の種類
| 演習タイプ | 目的 | 頻度 |
|---|---|---|
| 机上演習 | 手順確認・役割認識 | 年2回 |
| システム切替訓練 | DRサイト動作確認 | 年1回 |
| 全社総合演習 | 実戦形式・経営層参加 | 年1回 |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
「演習は訓練ではなく検証」と定義し、弱点抽出の場と位置付けると、参加意義が共有されます。
9 FAQと無料診断
よく寄せられるご質問と当社の回答をまとめました。初回30分無料オンライン相談で、個別状況に応じたアドバイスをご提供します。
| Q | A |
|---|---|
| 従業員300名未満でもBCPは必要? | はい。取引先から要求されるケースが増加し、未整備は競争劣位に直結します。 |
| クラウド環境だけで十分? | クラウド障害・通信断のリスクもあるため、オンプレ/拠点分散を併用します。 |
| ISO22301認証は必須? | 法的義務はありませんが、医療・製薬・金融などでは入札要件化が進んでいます。 |
| 予算が限られている場合は? | 段階導入(診断→優先対策→全社展開)で費用平準化をご提案します。 |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
FAQを活用し、想定反論を事前に潰しておくと、稟議プロセスが円滑になります。
10 まとめ・次のアクション
BCPは「緊急時の保険」ではなく、平時の競争力を高める経営投資です。本記事で紹介したフレームを用いれば、貴社は 国ガイドライン準拠 と 取引先要件 を同時に満たす計画を短期間で構築できます。
お客様社内でのご説明・コンセンサス
「平時の競争力向上」という言葉で締めくくることで、BCPがコストではなく投資であると経営層に印象づけられます。
まずは無料30分オンライン相談を
御社のBCP策定状況をヒアリングし、ギャップ分析レポートを無料でご提供します。
【出典一覧】内閣府『事業継続ガイドライン』2023年/経済産業省『BCP策定ガイドライン(IT編)』2024年/総務省『情報通信ネットワーク災害対策基本指針』2024年/厚生労働省『医療情報システム安全管理ガイドライン』2024年/中小企業庁『BCP策定運用指針』2024年/金融庁『企業内容等の開示に関する内閣府令』2024年
11 用語集とキーパーソン役割整理
BCP関連で頻出する専門語と、社内でキーパーソンとなる部門・役職を整理します。
本文中で略記した用語はすべてここで確認できますので、社内説明資料にそのまま転用してください。
| 用語 | 正式名称/日本語訳 | ポイント |
|---|---|---|
| BCP | Business Continuity Plan 事業継続計画 | 緊急時でも重要業務を継続・早期復旧 |
| BCM | Business Continuity Management 事業継続マネジメント | BCPを策定・維持・改善する仕組み |
| DR | Disaster Recovery 災害復旧 | ITシステムを別拠点で復旧 |
| RTO | Recovery Time Objective 復旧目標時間 | 停止から復旧完了までの許容時間 |
| RPO | Recovery Point Objective 復旧時点目標 | データ損失許容時間 |
| CSIRT | Computer Security Incident Response Team | サイバー攻撃に対応する社内組織 |
| ESF | Essential Service Function 重要サービス機能 | 停止させない・優先復旧させる業務 |
<!– ▼ マーメイド:社内キーパーソン —
お客様社内でのご説明・コンセンサス
各部門が担う役割を図示し、「誰が決め、誰が行動するか」 を明確化しておくと、緊急時の指揮系統混乱を回避できます。
12 行政通知・助成金早見表
国・自治体は中小企業のレジリエンス強化を促進するため、BCP策定支援事業や補助金制度を用意しています。最新通知の抜粋を一覧化しました。
| 制度名 | 主管 | 上限額/補助率 | 申請期間 |
|---|---|---|---|
| 事業継続力強化計画 税制優遇 | 中小企業庁 | 設備投資減税10% | 通年 |
| サイバーセキュリティ対策促進助成 | 経済産業省 | 200万円/2⁄3 | 2025.1〜3 |
| 中小企業BCP策定支援事業 | 都道府県 | 100万円/1⁄2 | 自治体ごと |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
補助金を活用することで、初期投資のハードル を大幅に下げられる事実を共有すると、稟議が通りやすくなります。
13 BCPチェックリスト(簡易セルフ診断版)
以下の50項目セルフチェックで、貴社の現状成熟度を 5段階スコア で可視化できます。完了項目に✔︎を入れ、未実施項目を改善タスクに反映してください。
| カテゴリ | 項目 | ✔︎ |
|---|---|---|
| 方針 | BCM方針を経営会議で承認済み | |
| リスク評価 | 主要リスクを年1回見直し | |
| 目標設定 | RTO/RPOが業務別に定義済み | |
| 資源確保 | 代替設備・予備在庫を確保 | |
| 訓練 | 全社総合演習を年1回実施 | |
| 改善 | 演習後の改善措置が文書化 |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
セルフ診断の結果を提示すれば、「現状→目標」 のギャップが可視化され、上層部の危機感を醸成できます。
・アクセシビリティ担当者を任命し、年2回の自動+手動評価を実施してください。
・改善ポイントはGitリポジトリでIssue管理し、継続的にアップデートしましょう。
クロージングメッセージ
ここまでお読みいただき、誠にありがとうございます。
**BCPは単なる文書ではなく、患者さまと社会を守る医療機関の責務です。**
- 国が求める最新基準を満たすこと
- 経営判断を迅速に支援すること
- 技術・人材・運用を統合し継続的に改善すること
情報工学研究所は、これらすべてをワンストップでご支援いたします。まずは無料オンライン診断をお試しいただき、貴院の現状と課題を可視化してみませんか。
本記事が、皆さまのBCP推進の一助となれば幸いです。
[出典:厚生労働省『医療機関BCP策定支援手引き』2025年改訂版]情報工学研究所 社員一同
付録: BCMSとISO 22301認証取得プロセス
BCPを単発施策で終わらせず、BCMS(Business Continuity Management System)として継続的改善を図る場合、国際規格 ISO 22301 の取得が効果的です。ここでは認証取得までの標準プロセスを解説します。
| フェーズ | 期間目安 | 主作業 | 成果物 |
|---|---|---|---|
| 0. 準備 | 1か月 | 適用範囲・体制決定 | 適用宣言書(SoA) |
| 1. ギャップ分析 | 1か月 | 現状と規格要求事項比較 | 改善計画書 |
| 2. 文書化 | 2か月 | BCMS文書・手順策定 | BCMSマニュアル |
| 3. 実装・記録 | 3か月 | 業務適用・内部監査 | 内部監査報告書 |
| 4. 一次審査 | — | 文書審査 | 指摘事項一覧 |
| 5. 二次審査 | — | 現場審査 | 是正処置報告書 |
| 6. 認証登録 | — | 登録決定・証書発行 | 登録証 |
<!– ▼ マーメイド:BCMS PDCAサイクル
お客様社内でのご説明・コンセンサス
「ISO認証=第三者の保証」を示し、取引先監査や公共入札で加点評価を得られる点を経営層に提示してください。
15 他社比較と差別化ポイント
BCPコンサル市場には多数の事業者が存在します。情報工学研究所は「ITインフラ×データ復旧」両面の専門性で差別化しています。
| 項目 | A社 | B社 | 情報工学研究所 |
|---|---|---|---|
| BCP文書策定 | ◯ | ◯ | ◎(行政様式対応) |
| クラウドDR構築 | △(外部委託) | ◯ | ◎(自社SRE) |
| データ復旧ラボ | — | — | ◎(ISO/IEC 17025取得) |
| 演習シナリオ作成 | ◯ | △(テンプレのみ) | ◎(業界別カスタム) |
| 運用監視 | × | ◯ | ◎(24/365) |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
ポジショニングマップで視覚的に差別化を示せば、「なぜ当社を選ぶのか」 が説明しやすくなります。
16 リスクコミュニケーションとステークホルダー対応
緊急事態時の情報発信は、初報60分以内が国ガイドラインの目安です。ステークホルダー別に発信チャネルを事前設計し、風評リスクを抑制します。
| ステークホルダー | 初報チャネル | 更新頻度 | 責任部署 |
|---|---|---|---|
| 従業員 | 安否確認システム | 30分毎 | 総務 |
| 顧客 | 公式サイト/メール | 2時間毎 | 営業 |
| 取引先 | 専用ポータル | 2時間毎 | 調達 |
| メディア | 報道発表資料 | 事象更新時 | 広報 |
| 規制当局 | 電子申請 | 法令指定 | 法務 |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
発信チャネルを「誰に・いつ・どう伝えるか」まで具体化すると、風評被害を最小限に抑えられます。
17 サプライチェーン連携とBCP
BCPは自社完結では不十分です。取引先・委託先を含めたサプライチェーン全体のレジリエンスが求められています。経済産業省は 2024 年に「サプライチェーン強靭化ガイドライン」を公表し、Tier 分類による優先度設定を推奨しました。
| Tier | 位置づけ | 求められるBCP水準 | 監査頻度 |
|---|---|---|---|
| Tier 1 | 重要部品・基幹サービス直取引 | RTO 4h以内/ISO22301推奨 | 年1回 |
| Tier 2 | 主要材料・機能部品 | RTO 24h以内/BCP文書提出 | 2年毎 |
| Tier 3 | 一般汎用品 | 簡易BCPチェックリスト | 3年毎 |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
Tier 分類を示すことで、「どの取引先を優先支援するか」 が明確になり、監査・改善活動が効率化されます。
18 クラウドDRとオンプレ冗長化のハイブリッド戦略
DR(Disaster Recovery)構成は クラウド DR+オンプレ冗長化 のハイブリッドが主流です。コスト最適化と規制遵守を両立できます。
| 方式 | 長所 | 短所 | 適合業種 |
|---|---|---|---|
| クラウド DR | 初期コスト低 拡張性高 | 通信断リスク | ITサービス・スタートアップ |
| オンプレ 冗長 | 通信遮断に強い 法規制適合 | 設備投資高 | 金融・医療 |
| ハイブリッド | 両者の長所融合 柔軟な負荷分散 | 運用複雑 | 製造・官公庁 |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
ハイブリッド構成を示すと、「クラウドだけ」「オンプレだけ」の議論から脱却し、リスクごとの最適配置を検討できます。
19 KPIとモニタリング指標
BCPが「策定しただけ」で終わらないよう、定量 KPI を設定し、四半期ごとにモニタリングする仕組みが必要です。国の指針では RTO 達成率・訓練実施率・是正完了率 などが推奨されています。
| KPI | 定義 | 目標値 | 測定頻度 |
|---|---|---|---|
| RTO達成率 | インシデント時に目標 RTO 内で復旧できた割合 | 95%以上 | 都度 |
| 訓練実施率 | 計画済み演習が予定どおり実施された比率 | 100% | 四半期 |
| 是正完了率 | 監査指摘事項の完了割合 | 90%以上 | 四半期 |
| サプライヤーBCP遵守率 | Tier1 取引先の BCP 文書提出率 | 100% | 年次 |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
KPI ダッシュボードを共有すると、「BCPが機能しているか」 を経営層が一目で把握でき、改善予算の確保が容易になります。
20 継続的改善ロードマップと次の一手
BCP成熟度は5段階モデルで評価されることが一般的です。ここでは国際標準と国内行政指針を踏まえたロードマップを提示し、情報工学研究所が提供する「次の一手」を示します。
| レベル | 状態 | 重点タスク | 当社支援メニュー |
|---|---|---|---|
| 1 初期 | ガイドライン未整備 | 方針策定 | ギャップ分析 |
| 2 基礎 | 文書策定完了 | 演習計画 | 図上訓練テンプレート |
| 3 定着 | 年次演習実施 | KPI導入 | ダッシュボード構築 |
| 4 先進 | ISO22301取得 | 多拠点DR | クラウド&オンプレ統合 |
| 5 卓越 | サプライチェーン統合 | グローバルBCM | 海外拠点支援 |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
成熟度モデルを提示し、「次に何をすべきか」 を段階的に示すことで、長期ロードマップの合意形成が容易になります。
21 インシデント後レビュー(Post-Incident Review)と改善サイクル
重大インシデントが発生した場合、事後レビュー(PIR)を72 時間以内に実施することが、内閣府ガイドラインで推奨されています。PIR は発生原因だけでなく 対策の有効性・連絡体制・ステークホルダー対応 を多角的に検証し、恒久的改善へとつなげます。
| カテゴリ | 確認事項 | 完了 |
|---|---|---|
| 技術 | RTO/RPO 達成状況 | |
| プロセス | エスカレーション手順遵守率 | |
| 人員 | 担当者連絡網の最新性 | |
| コミュニケーション | 外部発表タイミング | |
| 改善 | 是正処置の期限設定 |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
PIR を 「非難ではなく学習プロセス」 と位置づけることで、担当者が隠ぺいせず事実を共有し、組織学習が加速します。
22 よくある落とし穴と回避策
BCP プロジェクトでは、初期フェーズの認識違い が後々のコスト増大につながるケースが多発します。ここでは行政調査報告から抽出した典型的な落とし穴5点と、その回避策を示します。
| # | 落とし穴 | 影響 | 回避策 |
|---|---|---|---|
| 1 | RTO/RPO を業務ごとに設定しない | 設備投資過大/過少 | 重要業務の 優先順位行列 を作成 |
| 2 | 演習が机上シミュレーションのみ | 実動時に手順齟齬 | 年1回のライブ切替訓練 |
| 3 | 外部委託先の BCP を未確認 | 供給停止・業務停止 | Tier1 監査と契約条項化 |
| 4 | 責任者不在で横並び体制 | 意思決定遅延 | 統括責任者を CEO 直轄に |
| 5 | コスト圧縮で DR 環境省略 | 致命的データ損失 | クラウド+低コストストレージ併用 |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
落とし穴と具体的回避策を対比で示すことで、“先回り投資” の重要性が伝わり、関係部門の合意を得やすくなります。
23 デジタルフォレンジックと証跡管理
重大インシデントの原因究明や訴訟リスクを低減するためには、デジタルフォレンジック体制と適切なログ/証跡管理が欠かせません。総務省「サイバー攻撃対応ガイドライン」(2024 年改定)は、「ログ保全 90 日以上」 を目安とすることを推奨しています。
| 機能 | 目的 | 推奨ツール例 |
|---|---|---|
| ログ集中管理 | 証跡の長期一元保管 | SIEM/Syslog |
| 改ざん防止保管 | 真正性確保 | WORM ストレージ |
| 時刻同期 | 証拠のタイムライン整合 | NTP/PTP |
| 証拠保全 | 法的証拠価値担保 | Write Blocker |
| 分析・解析 | 事象発生原因特定 | Forensic Suite |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
「真正性=改ざん防止+時刻同期」を強調すると、フォレンジック体制への投資がコンプライアンス強化につながる点を説明しやすくなります。
24 最終まとめと資料ダウンロード案内
ここまで、国・省庁ガイドラインを軸にBCP 策定〜運用改善まで 360° 網羅しました。貴社のレジリエンス向上は “計画” から “習慣” へ昇華するステージに入ります。
- まずはセルフ診断(章13 表11)で現状をスコア化
- 優先リスクと RTO/RPO を章3・表2のベンチマークで再確認
- 改善ロードマップを章20・表18に沿って策定
- ISO 22301 等客観指標を章14で取得し、競争優位へ
お客様社内でのご説明・コンセンサス
上記4ステップを示し、「今すぐ着手できる事項」と将来投資を切り分けると、稟議の段階投入が容易になります。
BCP や DR、フォレンジック体制など個別のご相談は、無料オンライン相談(30 分)へお気軽にお申し込みください。
【総合出典】 内閣府『事業継続ガイドライン』2023年/経済産業省『BCP策定ガイドライン(IT編)』2024年/総務省『サイバー攻撃対応ガイドライン』2024年/中小企業庁『BCP策定運用指針』2024年/警察庁『デジタル・フォレンジックの手引き』2023年
お客様社内でのご説明・コンセンサス
“役割別×年間計画”を提示して、教育投資の見える化を行いましょう。現場の負荷を平準化しつつ計画的にスキルを底上げできます。
26 サイバー保険と金融リスク転嫁
サイバー保険や 事業中断保険を適切に組み合わせることで、残余リスクを金融的に転嫁できます。金融庁は 2024 年「保険商品開発ガイドライン」にて、「RTO 設定と保険特約の整合」 を推奨しています。
| 項目 | サイバー保険 | 事業中断保険 |
|---|---|---|
| 補償範囲 | 情報漏えい・ランサム | 災害起因の逸失利益 |
| 免責 | 不適切設定・旧OS | 計画停電 |
| 日数免責 | 0〜48h | 24〜72h |
| 保険料決定要素 | CSIRT体制・訓練実績 | RTO設定・DR環境 |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
「技術的対策で削減後の残余リスク」を保険でカバーする戦略を示すと、財務部門との協調がスムーズになります。
27 データガバナンスと個人情報保護
高可用性を確保する DR・バックアップ環境では、個人情報保護法・マイナンバー法などの規制遵守が不可欠です。デジタル庁は 2023 年改正ガイドラインで「越境移転時の暗号化・アクセス制御」を必須要件としました。
| 領域 | 要件 | 推奨対策 |
|---|---|---|
| 保存 | 改ざん防止 | WORM, BC署名 |
| 移転 | 暗号化 | AES-256 + VPN/IPSec |
| 閲覧 | 最小権限 | RBAC/MFA |
| 破棄 | 証跡保管 | 消去証明書, Erasure Log |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
「保存・移転・破棄の全段階で証跡を残す」点を強調すると、法務・監査部門の信頼を獲得しやすくなります。
28 AI・自動化による監視とインシデント早期検知
2024 年版 「AI 戦略 2024」(内閣官房) では、AI を活用したインフラ監視が推進施策に盛り込まれました。BCP の文脈でも、異常検知 AI+自動フェイルオーバ によるダウンタイム短縮が主流化しています。
| ステップ | 作業 | 主要KPI |
|---|---|---|
| 1. データ整備 | ログフォーマット統一 | 学習データ欠損率 <5% |
| 2. モデル学習 | 異常検知モデル訓練 | 検知再現率 >95% |
| 3. リアルタイム適用 | ストリーミング解析 | 平均検知時間 <1分 |
| 4. 自動切替 | DRサイトフェイルオーバ | RTO達成率 >98% |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
「検知→切替を自動化」すると、人的初動遅延を排除でき、RTO 達成率が飛躍的に向上する点を示せます。
29 モバイルワークと事業継続
パンデミック対応で急増したモバイルワーク/テレワークは、BCP の補完策である一方、端末紛失・通信遮断・ゼロトラスト といった新たなリスクも伴います。総務省「テレワークセキュリティガイドライン(2024 年版)」は 多層防御+可視化 を推奨しています。
| リスク | 影響 | 推奨対策 |
|---|---|---|
| 端末紛失 | 情報漏えい | FDE/MDM で遠隔ワイプ |
| 公共 Wi-Fi | 盗聴・MITM | 常時 VPN/TLS 1.3 |
| 私物端末利用 | マルウェア混入 | BYOD ポリシー+分離コンテナ |
| 通信遮断 | 業務停止 | オフラインキャッシュ/セルラ回線冗長 |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
テレワークは事業継続手段である一方、端末管理強化が欠かせない—ゼロトラストと MDM をセットで導入することで、BCP とセキュリティ施策を両立できます。
30 ESG・サステナビリティと BCP
投資家はESG の「S=社会」「G=ガバナンス」指標として、レジリエンスを重視しています。環境省「気候リスク開示指針(2024)」は、災害適応投資を TCFD 開示の一部に組み込むよう推奨しています。
| カテゴリ | 指標例 | 情報源 |
|---|---|---|
| S(社会) | 従業員安全教育実施率 | 年次 CSR レポート |
| G(ガバナンス) | 取締役会 BCP 監督回数 | 統合報告書 |
| E(環境) | 気候変動適応投資額 | TCFD 開示 |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
ESG 開示の中で BCP 指標を掲示すると、「リスク管理=企業価値向上」 のロジックが投資家にも伝わり、資本コスト低減につながります。
ここまでで BCP の全領域を網羅しました。この記事と添付テンプレートを活用し、「まずはギャップ分析から」着手いただくことで、最短ルートでレジリエンスを高められます。
無料相談は随時受付中です。貴社の課題をヒアリングし、最適なロードマップをご提案いたします。
31 新興リスク:量子計算・極端気象への備え
2030 年代には量子計算により既存暗号が破られる「Harvest Now — Decrypt Later」攻撃が現実化すると警鐘が鳴らされています。また、気候変動に伴う極端気象(熱波・線状降水帯)は設備停止リスクを押し上げます。内閣府『国土強靭化白書』(2024 年版)は、長期リスクと短期リスクを統合した BCPを求めています。
| リスク | 影響 | 推奨対策 |
|---|---|---|
| 量子計算による暗号解読 | 通信傍受・署名偽造 | PQC(耐量子暗号)移行ロードマップ |
| 極端気象(50℃超熱波) | 冷却設備停止・火災 | 液浸冷却/高地データセンタ分散 |
| 宇宙天気(太陽フレア) | 衛星通信途絶・電力網障害 | 電磁サージ保護・複数衛星系冗長 |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
量子脅威は“遠い未来”ではなく、暗号移行には5〜7年を要するため今から検討する必要がある、と強調してください。
32 BCP 投資最適化:リアルオプション分析
経営層が BCP 予算を意思決定する際、リアルオプション(RO)手法を用いると、「柔軟性の価値」を金額換算できます。経済産業省『リスクファイナンス手法事例集』(2024 年)は、RO により BCP 投資採択率が 18%向上した企業事例を紹介しています。
| 要素 | 意味 | BCP 例 |
|---|---|---|
| 投資原価 | 初期コスト | DR サイト構築費 |
| ボラティリティ | リスクの変動幅 | 災害発生確率の年次変動 |
| 有効期間 | オプション保持期間 | DR 契約更新年数 |
| 行使価格 | 追加投資額 | 拠点追加時の設備費 |
| ペイオフ | 災害回避による損失削減 | 逸失利益+罰金回避 |
お客様社内でのご説明・コンセンサス
RO 手法で「やる/やらない」の二択を、「段階的投資」へ置き換えると、資本効率を保ちつつレジリエンスを強化できると説明できます。
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